かつて仕手株と言われたNECも今では安全な優良株

神武景気からいざなぎ景気を経て、昭和40年に発生した山一証券経営危機が発生するまで、NECは特定銘柄という日本を代表する銘柄でありながら、株価の乱高下振りから、個人投資家からは優良株でありながら仕手株になりやすい銘柄と言われてきました。仕手株とはわかりやすく言うと、会社の業績に裏付けがないままに需給関係だけで株価が大きく上下する銘柄のことを指します。このような仕手株と言われる銘柄は、高く売り逃げたい投機家が個人投資家を煽って株価が急騰あるいは急落したときに、自ら売り逃げたり買い戻しを仕掛けたりしますので、個人投資家にとっては博打性が高く、安全な投資先とは程遠い銘柄です。このような仕手株にかつてはNECもその一つであり、「買い場を間違えると大やけどをする」と言われた時期がありました。このNECが仕手株ではなく優良株と言われ始めたのが昭和50年代後半のNEC-9801シリーズに代表されるパソコン事業への進出とオフコンと言われたオフィスでのパソコン導入です。この時期にNECは業績が急拡大して、株価も急騰。長期上昇トレンドを描いて株価が大化けしました。安全性を問う株式評論家もおりましたが、企業業績に裏付けされた株価形成は、企業の経営を正しく反映させているとして、安全面でも問題ないとされ、優良株を中心に組み込む単位型の株式投資信託などにもファンドマネジャーの判断により積極的に組み込まれるようになりました。そして今日、業績面での乱高下で株価も比例して動く傾向にあるものの、仕手株としての側面よりも優良株として、「安くなったら買い」「値上がりしたら一旦売り」との投資鉄則が通用する銘柄の一つに数えられるようになりました。